経団連(日本経済団体連合会)の会長が、平成30年9月3日の記者会見で、会員企業向けの就職・採用活動のルール(採用選考に関する指針)を、2021年春以降、廃止したいとの意向を表明したことが、大きな波紋を呼んでいます。
 会長は、「経団連が採用日程を采配することに違和感がある」と述べた上で、新卒者の一括採用など現在の雇用慣行に疑問を呈しました。

 経団連では、今後、採用選考に関する指針のあり方について議論を進めていくとのことですが、日程のみを議論するのではなく、採用選考活動のあり方から議論していきたいとしています。その際、就職活動の現状について、学生がどう感じているか、真摯に耳を傾けることも当然としています。

この記者会見を受けて、政府においても、前向きな意見と慎重論が交錯しているようで、さまざまな意見が報道されていました。
 しかし、現在では、どちらかに偏ったような発言は控えられているようです。

 たとえば、厚生労働大臣は、経済界側からの意見、学生側あるいは大学側からの要望など、様々な視点に立って検討がされていくことに期待し、そういった観点から注視していきたいなどとコメントしています。

どのような結論となるのか? 今後の動向に注目です。