厚生労働省から、「平成30年就労条件総合調査 結果の概況」が公表されました(平成30年10月23日公表)。

調査結果のポイントは、次のとおりです。

●年次有給休暇の取得状況
・平成29年(又は平成28会計年度)1年間の年次有給休暇の付与日数は18.2日(平成29年調査18.2日)
・そのうち労働者が取得した日数は9.3日(同9.0日)
・取得率は51.1%(同49.4%)

●勤務間インターバル制度の導入状況
・各企業における実際の終業時刻から始業時刻までの間隔が11 時間以上空いている労働者の状況別の企業割合は「全員」40.5%(平成29年調査37.3%)と「ほとんど全員」33.5%(同34.3%)をあわせて7割以上
・勤務間インターバル制度の導入状況別の企業割合は、「導入している」が1.8%(同1.4%)、「導入を予定又は検討している」が9.1%(同5.1%)

●退職給付(一時金・年金)制度
・退職給付(一時金・年金)制度がある企業割合は80.5%
・退職給付制度がある企業について、制度の形態別の企業割合をみると、「退職一時金制度のみ」が73.3%、「退職年金制度のみ」が8.6%、「両制度併用」が18.1%

年次有給休暇の取得率は、20年ぶりの高水準で50%を超えましたが、日本の取得率は諸外国に比べて低く、政府が平成32(2020)年までの目標とする70%にはほど遠い状況となっています。

政府が普及促進を図っている勤務間インターバル制度の導入企業の割合は、1.8%に止まり、こちらも政府目標(平成32(2020)年までに10%以上)には遠く、低い水準が続いています。

平成31(2019)年4月からは、年休の時季指定義務制度が施行され、勤務間インターバル制度導入の努力義務規定が施行されますが、それにより現在の状況が変わることになるのか、注目です。